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【難削材加工動画】耐熱合金を削りました② 穴あけ加工

その他

動画

2024年06月04日

今回は耐熱合金についてのお話です。
前回はニッケル合金のALLOY600(インコネル600相当)の外径加工についての説明をしましたが、今回はドリルを使って穴あけをしてみました。

前回の記事をまだ読んでいない方は、こちらから
【難削材加工動画】耐熱合金を削りました① 外径加工 
 
穴あけ加工でのポイントを説明します。
動画や写真も用意していますので是非ご覧ください!

耐熱合金の穴あけ加工のポイントと注意点

まずは実際に穴あけをしてみた動画をご覧ください
 

 
耐熱合金の穴あけ加工には以下の点に注意が必要になります。

 

1)加工負荷

穴あけ加工には大きな負荷が掛かります。特に耐熱合金のような難削材には、鉄やアルミなどに比べて大きな力が発生します。その為、ワークサイズで機種選定をするとそのサイズの主軸モーターでは馬力が足りない可能性があります。
今回は外径φ65のワークでしたがワークサイズにしては大きめのTCN-2600を使用することで加工することが出来ました。
穴のサイズや切削条件によっても負荷は変わってきますので機種選定には十分な注意が必要になります。

 

2)切粉処理

 

穴あけの際に発生する切粉を如何にしてワーク内に溜めずに外に出すかが重要になります。
切粉の掃けが悪いと、ワークの中に切粉が溜まっていき、ドリルが切粉のかたまりを押し付けることになってしまいます。そうなると、加工負荷が更に大きくなったり、溜まった切粉を切ることが出来ずに奥まで加工出来なくなったりしてしまいます。切削油を使用する事や、ワーク材質に適した工具選びが必要になります。

 

3)工具選定

工具メーカーが推奨している耐熱合金用のドリルがあります。耐熱合金を削る為に製作されたものなので、切れ刃形状や耐摩耗性について工夫されたものになります。
適した工具、切削条件で削ることが切粉処理対策や工具寿命を延ばすことに繋がります。
今回の動画では下記の耐熱合金に対応した工具を使用しています。

京セラ株式会社様製
高能率モジュラードリル:SF25-DRA190M-3
チップ:DA1950M-HQS

まとめ
  • 耐熱合金の穴あけには大きな負荷が掛かるので、ワークサイズだけでなく負荷を考慮した機種選定をする
  • ワーク内に切粉が溜まらないように切削油の使用や切粉の掃けが良い工具を使用する等の対策を行う
  • 耐熱合金の加工に適した工具選定をする。

以上、今回は耐熱合金の穴あけについてのお話でした。

この記事の内容や他の材質についてもお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

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