自主勉コラムも14回目になりました。
前回は【潤滑油】について解説しました。
今回はその【潤滑油】が主に供給される【案内面】に関して解説していきたいと思います。
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自主勉コラム
2024年01月23日
工作機械の【案内面】は、加工負荷に耐えつつ、工具や工作物を正確に位置決めすることや、振動を吸収すること、長期に使用しても精度が変わらないことなどが求められる重要な機構です。
【案内面】の種類を見てみましょう。
【案内面】には大きく分けて下記の3つがあります。
それぞれどのような特徴があるのか見てみましょう。
①【滑り案内】
古くから用いられている案内の方法です。減衰性が高いことが特徴であり、安定し重切削など行う工作機械に多く採用されています。
面接触になるため、摩擦係数が大きくなるため、案内面への潤滑方法には配慮が必要になります。
TAKISAWAでも行っております【キサゲ】により、表面に小さな油だまりを設けます。
②【転がり案内】
摺動抵抗を抑え、送り速度を高速化できる案内方法です。【転がり案内】には
主にリニアガイド(直動案内機器)が用いられることが多いです。
リニアガイドの転動体には玉、ころ、針状ころなどがあり、ころの方が、減衰性が良く剛性も高くなります。TAKISAWAのTT-2100HPやTT-500などの摺動面には、このころを採用しています。
リニアガイドの潤滑にはグリースが多く用いられます。
③【静圧案内】
流体(油や空気)によって指示する案内方法です。研削盤や超精密加工機などに用いられます。摩擦係数が小さく、高精度な送りが実現できますが、送り方向の減衰性が小さいです。
いいかがでしょうか?
案内の方式は機械の目的によって、選択されています。