自主勉コラムも13回目になりました。
今回は【潤滑油】について解説したいと思います。
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自主勉コラム
2023年12月26日
自主勉コラムも13回目になりました。
今回は【潤滑油】について解説したいと思います。
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金属の表面は、どれだけ高精度に仕上げられていても下図のように凹凸が存在します。
そのため、平面2面の全面がきれいに接触するわけではなく、凸部のごくわずかな部分だけが接触します。この接触している面積を【真実接触面積】といいます。【真実接触面積】は全体の数%以下の微小な面積で、荷重を支えています。
さらに、接触点の山の先端はつぶされ、凝着を起こします。そこで一方向を動かそうとすると、凝着している部分を引きちぎることになります。
この引きちぎるのに必要な力が【摩擦力】の正体です。
この接触している2面間に【潤滑油】を供給することで、摩擦や、摩耗・焼付きなどを抑えることができます。
【潤滑油】は下記で紹介する、潤滑油供給装置によって、刃物台の案内面やボールねじ、ベアリング部の給油箇所に分配されます。
①【潤滑ユニット】
ポンプと【潤滑油】を貯蓄しているタンクで構成されています。一定の量の【潤滑油】が指定した間隔で供給されます。
②【分配器】
①の【潤滑ユニット】から供給された【潤滑油】は【分配器】を経由して案内面やボールねじ、ベアリング、ギヤ部の給油箇所に分配されます。
③【油水分離器】
案内面へ供給された潤滑油は回収されますが、切削油と混合されたものが流れてきます。
そのため【油水分離器】によって潤滑油と切削油を分離させる必要があります。
いいかがでしょうか?
潤滑油は駆動部が滑らかに動くことに必要な材料です。
工作機械メーカーが推奨する潤滑油を供給するように定期的にチェックをお願いします。