product information

製品情報

【アルミニウム合金切削加工動画】切削条件の送りと切込みを変えれば切粉対策が簡単に?!

その他

2023年07月18日

#切粉対策

ワークの材質によって、適した加工方法は異なります。

被削材の特徴を理解することにより、材質に合った切削条件の設定や、切粉処理など問題点への対策を事前に行うことができます。

そこで各材質の特徴を実際に削ってみた写真や動画を用いて説明していきたいと思います。
今回はアルミニウム合金をについて説明します。

 
アルミニウム合金の特徴
アルミニウム合金は主に

  • 軽い
  • 錆びにくい
  • 熱が伝わりやすい

 

などの特徴があります。

 

アルミニウム合金の中にも種類があり、用途によって銅・マンガン・ケイ素・マグネシウム・亜鉛・リチウムなど色々な材料と組み合わさっているので、成分を確認して切削条件の設定をすることが重要になります。

 

まずは、アルミニウム合金加工の動画をご覧ください。

比較的切削しやすいA2017材を使って、外径加工、外径ネジ加工、外径溝加工、ドリル穴あけ加工の順に加工しました。

外径加工は、切削条件での切粉の出方が分かるような内容となっております。

アルミニウム合金の切粉による問題点 

アルミニウム合金は加工時の切粉処理に注意する必要があります。

同じ材質でも切削条件によって発生する切粉の形状や長さが異なってきます。

 

 
写真a)~c)は外径加工の切削条件を変えて行ったものです。

a)切込み2.5mm、送り0.35mm/rev

 

b)切込み2.5mm、送り0.1mm/rev

 

c)切込み3.5mm、送り0.35mm/rev

これを見ると条件によって切粉の形状が変わってくることがわかります。

 

切粉がつながりやすい条件は・・・

・送りを落とすと切粉は繋がりやすい

・切込みが少ない

つまり切込みも少なく、送りも遅い仕上加工で切粉が繋がりやすい傾向にあることが分かります。
仕上加工は表面粗さを求められるため、切粉が加工精度に悪影響を与えないように対策をする必要があります。

 

 

 

 

 

  • 写真d)~f)は工程別に加工を行ったものです。

d)外径ネジ加工

 

e)外径溝加工

f)ドリル穴あけ加工

 

これを見ると加工内容によっても切粉の形状が変わってくることがわかります。何パスも加工を行うネジ加工や、幅や精度によって2、3パス加工する溝加工だと途中で切粉が絡まってしまうと上手く削ることが出来ない可能性があります。

ドリルでの穴あけ加工では繋がった切粉が外に逃げることが出来ずに奥で詰まり、悪影響を及ぼすこともあります。
 

いままで出てきた問題をまとめると

  • 切込みも少なく、送りも遅い仕上加工で切粉が繋がりやすい
  • 複数パスも加工する場合、途中で切粉が絡まってしまう

 

切粉回収でお困りの方は・・・

写真や動画をご覧いただいたように、長く繋がった切粉が多いですが、パラパラと細かくなって出る切粉もあります。ワークや工具への巻き付き防止の為に、切粉を短くする工夫をすることで加工自体には良い効果をもたらします。しかし、長短頻混じった切粉の回収は難しく、清掃度の増加やポンプの故障に繋がることがあります。そこで、TAKISAWAでは切粉処理のオプションとして「アルミ用材種パッケージ」をご用意しております。こちらの記事も是非読んでみてください。

 

以上、今回はアルミニウム合金についてのお話でした。

この記事の内容や他の材質についてもお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

カタログ請求、製品のご購入についてのお問い合わせ